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意識調査 Fromプラネット

2018.06.21
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Vol.88 スメハラに関する意識調査

あなたもスメハラ加害者に?…気になる“他人のニオイ”1位はアレ
~女性の8割は他人のニオイが気になっている、その大半が黙って「がまんする」~

 国内1,200社超が利用する日用品流通の情報基盤を運営する株式会社プラネット (所在地:東京都港区、代表取締役社長:田上正勝)は、消費財にまつわるトピックスをお届けする『Fromプラネット』の第88号として、スメハラに関する意識調査の結果をご紹介します。
バックナンバー https://www.planet-van.co.jp/news/from_planet.html

どれだけ知っている?「○○ハラ」…認知度1割以下のハラスメントも

 湿度が高く、臭気のこもりがちな季節です。今回は、ニオイで周囲に不快感を与えるスメハラ(スメル・ハラスメント)をテーマにアンケートを実施。気になる他人のニオイや自身のニオイ対策、スメハラにまつわるエピソードなどをまとめました。
 スメハラに関する質問の前に、まずは近年社会問題として注目されることの多い「ハラスメント」の認知度について調べました(各項目については、表1下段の説明を参照)。すると、最も認知度が高かったのが1位「パワハラ」86.7%。次いで、2位「セクハラ」85.8%、3位「マタハラ」71.7%、4位「モラハラ」63.2%、5位「スメハラ」30.7%、6位「アカハラ」27.3%の順になりました。「パワハラ」「セクハラ」はスポーツや政治の世界でも最近話題になり、認知度が高いようです。6位までは25%を超え、4人に1人以上が知っていましたが、以降は「オワハラ」が11.3%、「パタハラ」「ソーハラ」は10%以下。種類が増え、何のハラスメントなのかわかりにくいものもあるようです。


表1

女性のほうが認知度が高いハラスメントは?

 男女差に注目すると、「アカハラ」を除いたすべてのハラスメント行為で、女性のほうが高くなっていました。女性のほうがハラスメントへの関心が高いことがわかります。男性に比べ、社会の中でハラスメントを感じたり、実際に被害を受けたりする場面が多いのかもしれません。
 中でも、最も男女差が大きかったのが「モラハラ」、次いで「スメハラ」。「モラハラ」は、男性58.2%に対して、女性は71.2%。「スメハラ」 は、男性26.7%に対して女性37.1%と、それぞれ13.0ポイント(以下、p)、10.4pの差がありました。女性に比べて男性には、それがハラスメントになるという意識の薄い項目と考えられるかもしれません。


女性の8割は“他人のニオイ”が気になる

 ここからは、スメハラについて詳しく聞いていきました。ふだんの生活で、他人のニオイが気になったり不快に感じたりすることがあるかを尋ねたところ、「よくある」「ときどきある」「たまにある」を合わせた“ある”計は69.1%、7割に上りました。男女別では、男性63.3%に対し、女性では78.2%と8割近く。男性との差は14.9pもありました。前の調査の結果(表1)、女性の「スメハラ」の認知度が男性を大きく上回っていたこととも一致し、女性のほうが他人のニオイを気にする傾向が強いことがわかります。
 性年代別に見ていくと、“ある”計が最も高かったのは男女ともに40代。次いで、男性では50代、30代の順、女性では30代、50代の順に高くなってました。男性はいわゆる加齢臭が気になりだす年代で他人のニオイが気になり始め、女性はそれより少し若い年代から、他人のニオイに対して敏感になるようです。


表2

気になる“他人のニオイ” 男女ともに1位はあのニオイ!

 他人のニオイが気になる人に、どんなニオイが気になるかを聞きました。すると1位は「口臭」63.6%、2位「タバコ臭(タバコを吸った後のニオイ)」58.1%、3位「汗・あぶら汗」54.7%、4位「香水・コロン」39.2%、5位「お酒くささ(アルコール臭)」34.6%、6位「脇(ワキの汗じみ)」32.8%という結果に。あらゆる他人のニオイの中で、最も気になるものが「口臭」だとわかりました。
 男女差に注目すると、「その他」を除くすべての項目で女性の数値が男性を上回り、その差はすべて5p以上。さらにその差が10p以上だった項目も「頭髪や頭部」(14.8p差)、「お酒くささ」(13.0p差)、「脇」(12.8p差)、「タバコ臭」「汗・あぶら汗」(11.7p差)など、計7つありました。
 性年代別に見ると、不快に感じるニオイの傾向に違いがあることがわかます。全体で1位の「口臭」は、特に男性では年代が上がるほど高くなる傾向が。歯周病や入れ歯など、口内トラブルが多くなるにつれて気にする人が増えていくのかもしれません。一方で、「汗・あぶら汗」は、男女ともに若年層ほど高くなっていました。若いほど代謝が高く、汗をかきやすいからだと思われます。
 「衣類(仕上げ剤・芳香剤のニオイがきつい)」は、香り付き柔軟剤をよく使うと思われる女性の若年層でも高くなっていました。よく使うだけに、自分の好みと違う香りが気になるのかもしれませんし、香りに過敏なあまり、“無香”を好む傾向の表れとも考えられそうです。


表3

他人の不快なニオイは黙って「がまんする」が7割

 今度は、他人のニオイが気になったり不快に感じたりしたときにはどうしたらいいと思うかを尋ねました。すると、「相手に伝えず、がまんする(相手との関係を優先する)」と答えた人が71.7%で、圧倒的1位。「遠まわしに相手に伝える(間接的に伝える)」22.8%、「直接、その相手に伝える」11.5%を大きく引き離しました。男女別では、「相手に伝えず、がまんする」は女性のほうが高く、男性を10.3p上回っていました。


表4

自身のニオイ対策…3割が口臭防止剤や制汗シート・スプレーを使用

 これまでの調査から、他人のニオイが気になる人は多いのに、その大半は黙ってがまんしている実態が浮かび上がりました。逆に考えると、誰もが自分では気づかないうちに、スメハラの加害者になりうるということ。そこで、自身のニオイについて何か対策はしているかを聞きました。
 1位は「お風呂やシャワーでは念入りに体を洗うようにしている」32.3%、2位「口臭防止剤やガムをかむなどの対策をしている」29.9%、3位「お出かけ前に制汗シートや制汗スプレーを使うようにしている」29.0%。3位までは約3割が回答していました。さらに、「制汗シートや制汗スプレーを携行し、出先でも使うようにしている」17.3%、「衣類・靴などの消臭スプレーを使っている」16.4%など、口臭防止剤、制汗シートや制汗スプレーなどのアイテムがニオイ対策としてよく使用されているようです。
 男女差を見ると、すべてのニオイ対策の項目で女性の数値が男性を上回っていました。対照的に、「特に何もしていない」が男性では34.9%。3人に1人以上が特にニオイ対策をしていないことがわかります。前の調査からも明らかなとおり、自分のニオイで不快感を与えていても、指摘してもらえることはあまりありません。自身のニオイは自主的に対策をするのがマナー。特に男性は、あらためて自分自身のニオイを意識してみたほうがよさそうです。表6に、「洗口液」と「制汗防臭剤」の売り上げランキングを紹介します。よく使われているアイテムをチェックすると、ニオイ対策の参考になるかもしれません。


表5 表6

職場、映画館、隣近所…スメハラはあらゆる現場で起きている!!

《 スメハラにまつわるエピソード 》

【口臭】
● おしゃべりな人の入れ歯のにおい。これ強烈。話もにおいも終わらない。(男性・60代)
● 映画館でとても口臭のきつい人が隣にいて、2時間以上離れられなかった。(女性・50代)
● 電車内で他人の息がくさいことがある。くさいのはしかたないが口は閉じていてほしいと思う。(女性・40代)
【汗臭・体臭】
● 健康のために自転車通勤してくる男性上司の汗くささに、朝から不快な思いをしていました。(女性・40代)
● 友人は職場で隣席の男性の体臭がきつく、鼻の下にアロマオイルを塗って対策しているそうだ。(女性・40代)
● 男性の香水が強すぎるのもイヤ。でも汗くさいよりはいい。結局は相手しだいかなとも思う。(女性・60代)
【香水・柔軟剤】
● 職場に香水のきつい先輩がいて、その人が通ると“においの道”ができると言われていた。(女性・40代)
● 職場で柔軟剤をたっぷり使う人が何人もいて、うまく息ができずに倒れてしまったことがある。(女性・20代)
● 汗のにおいや体臭はかなり近寄らないとわからないが、香水関連は部屋中におって迷惑。ただし、当人が近くにいることがわかって便利!(女性・50代)
【エレベーター・車内】
● 香水とタバコのにおいがきつい女性がいて、その女性がエレベーターに乗ると、後から出社した社員も「Aさん来てる」とすぐにわかる。(女性・40代)
● 電車やエレベーターなど密集した場所ではいろんな種類の柔軟剤や惣菜のにおいが混ざって、扉が開いた瞬間、そのにおいが一気にもれてきて、はきそうになった。(女性・30代)
【ご近所のスメハラ】
● ホタル族のタバコのニオイが上の階のわが家に来るので、夏でも窓を開けられないときがある。(女性・50代)
● 近所のお宅から強烈な柔軟剤のにおい。ベランダに出ただけで干しているのがすぐわかるので、そのお宅が干す前に干すようにしていました。妊娠期間中はにおいに敏感でつらかったです。(女性・30代)
【スメル・トラブル】
● ずいぶん前だが、子ども連れでバスに乗ったとき、「おかあさーん、このおばちゃんなんかくさい」と子どもが叫んで、平謝りした(香水がきつかった)。(女性・60代)
● 餃子を食べた翌朝、役所に行ったら、先に並んでいたおばさんから「あんた、息するな」と言われ、恥ずかしいと同時に腹が立ち、「息せな死んでしまうやないか」と公衆の前で大人げない口げんかをした。(男性・60代)

 スメハラにまつわるエピソードを聞きました。口臭、体臭、香水や柔軟剤…多種多様なにおいのエピソードが寄せられました。職場をはじめ、空気のこもる電車やエレベーター、また映画館や隣近所まで、あらゆる場所にニオイを不快に感じている人がいることがわかります。自分のニオイは自覚しにくく、また、いい香りも強すぎればハラスメント。風に乗ってどこへでも飛んでいくニオイ対策の難しさをあらためて感じました。自分がハラスメントの加害者になることがないように心がけたいものです。


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