株式会社プラネット

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トップメッセージ

インフォメーション・オーガナイザーの
役割に磨きをかけ、将来を見据えた
イノベーションに挑みながら、
業界発展に貢献していきます。
代表取締役会長 玉生 弘昌、代表取締役社長 田上 正勝

順調にEDIデータ処理量が伸長

 当上半期の業績は、データ処理量が堅調に伸長し、増収となりました。これは、日用品・化粧品等のインバウンド消費が引き続き拡大したことに加え、販売レポートサービスなど周辺サービスの新規利用の増加が寄与したものと捉えています。また、PCとインターネット環境があれば導入できるMITEOS(ミテオス)の利用をきっかけに、データ交換の効果を実感し、さらなる効率化が図れる基幹EDIへと切り替える企業も出てきました。こうした企業はまだ少ないですが、今後も地道に粘り強く、接続先を拡大していきます。

 利益面では、後述するネットワーク基盤の入れ替えによる売上原価の低減がプラスに働いたものの、主に業務委託費や研究開発費等の販売費及び一般管理費の増加等により、営業利益、経常利益は減益となりました。販売費及び一般管理費の増加については、他に新入社員の積極採用や給与の引き上げに関する費用等も含まれています。いずれも将来に向けた投資であり、今後も人材への投資を継続していきたいと考えています。四半期純利益については、関係会社株式売却益等の計上によって増益となりました。

安全性、利便性のさらなる向上に向けて

 継続的に安定したサービスを提供するため、昨年8月と今年1月の2回に分け、EDIのネットワーク基盤を入れ替えました。1回目はバックアップ拠点を大阪から富山に移し、ネットワークとハードウエアを刷新したことでデータ処理性能が大幅にアップしました。2回目は東京・富山の2拠点で同時にデータ処理を行うホットスタンバイ方式にソフトウエアを刷新しました。2拠点間でデータが常に同期され、いつでも短期間で拠点を切り替えられるようになったことで、大規模災害時でもユーザーがストレスなく使い続けることが可能となり、耐障害性が大幅に向上しました。

 また、一昨年のサービス障害の原因となったデータ集中時の処理についても改善に取り組み、想定以上のデータ量が流れても処理に遅延が起こらないようにしました。

 ネットワーク基盤の入れ替えには大きな開発投資を伴いましたが、インテック社の持つクラウド技術を活用することで設備関連のコストが抑えられ、売上原価全体を引き下げることができました。それに伴い、昨年8月には料金の値下げを行っています。

 今後はさらにEDI運用の可視化に注力し、通常と異なるデータの動きがあった場合は都度追跡し、処理が正常に終わるまで監視を続けることで、トラブルを未然に防ぐことを目指しています。

 こうした安全性を高めると共に、サービスのさらなる拡充にも取り組んでいます。オンライン化比率の向上に寄与するMITEOSと販売レポートサービスに新機能を追加するほか、コールセンターのサポート時間を拡大したり、全国各地で消費税軽減税率・インボイス対応のセミナーを開催したりしました。また、2月からは、EDIサービスへの接続に、インターネット手順であるJX手順が新たに利用できるようになりました。2024年1月にNTT東日本及びNTT西日本がISDN回線サービスの提供を終了しますが、その後も当社のユーザーが滞りなくEDIサービスに接続できるよう、手順の切り替えを促進させていきます。

 安全面と処理性能の品質が向上し、利用料金が抑えられ、利用できるサービスも増えたことで、ユーザーの費用対効果はさらに高まると考えます。これまで当社サービスを利用されていない業界や新規取引先へもより提案しやすくなり、今後の営業活動にもプラスに働くと考えています。

さらなる業界発展に向け、寄り添い、共に学び、成長する

 「企業は社会のためになるサービスを提供してこそ存在価値がある」「標準化による消費財流通業界全体の業務効率化で社会に貢献する」、この2つがプラネットの根底にある理念です。流通問題研究協会の調査によると、当社設立後の32年間におけるプラネットの業界合理化効果は約6,000億円と試算されました。今後も「寄り添い、共に学び、成長する」をキーワードに、消費財流通業界と共に成長を続けていきたいと考えています。

 こうした理念のもと、今後さらなる強化を目指す取り組みの1つが、商品データベースの運用・提供方法の見直しです。さまざまな場面で商品情報の利用ニーズが高まる中、メーカーは信頼できる一カ所に商品情報を登録するだけで、あらゆる利用者に正しい情報が提供されることを望んでいます。商品データベースは、メーカーが登録し、主に卸売業と小売業が利用するB to B向けのサービスですが、訪日外国人観光客の利用を想定した多言語商品情報はB to Cの分野で利用されることになるので、運用・提供方法を見直します。また、登録業務の自動化を通じて、働き方改革にも寄与したいと考えています。

 2つ目は、中国越境流通インフラについての活動です。中国の流通企業との直接対話を通じて数々の課題を明らかにする中で、中国側は経済優先で進んでおり流通のあるべき姿が描き切れていないように感じています。そうした中で後回しにされがちな課題を解決すべく、「日中間の流通イノベーション」の実現に向け、今年は学術的なアプローチにも新たに取り組みます。現在、中国の大学との産学共同研究を模索しており、まずは今年の春に会長の玉生が上海の大学で日本の流通について講演します。日本の多様で高品質、かつ低価格な消費財の流通には卸売業が重要な役割を果たしていること、こうした日本の卸売業の在り方はアジアの文化圏においても有益であろうということをお伝えする予定です。

 また、3つ目として、急速な環境変化に対応できる、情報の収集、研究、実験、教育を行う中立的な場としての「業界研究所」の必要性を感じていることから、それらの多様な取り組みを積極的に推進する体制を整えていきたいと考えています。取り組みの具体的なテーマとしては、次の3つが挙げられます。まず第1のテーマ「流通」は、インバウンド消費、中国をはじめとするアジアの消費市場に加え、物流合理化や未来型店舗を取り上げたいと考えています。第2のテーマ「IT技術とAI活用」は、機械学習やロボット、ブロックチェーン等、最新技術を皆さんで体験・研究できる場を作り、事業に繋げていきたいと思っています。第3のテーマの「標準化」では、データの共同利用に向けて必要な情報を収集し、消費財流通業界でどのように具体化していくかを検討します。

 今後も緩やかながらも安定成長を目標とし、連続増配へのご期待にしっかりお応えしたいと思います。引き続きご支援のほどお願いいたします。