株式会社プラネット

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トップメッセージ

情報インフラの機能に磨きをかけ
消費財流通のさらなる発展に
貢献してまいります
代表取締役会長 玉生 弘昌、代表取締役社長 田上 正勝

EDI通信処理データ量は着実に増大

 前期にネットワーク基盤を刷新し、複数拠点間でデータの同期を絶えず行いながら、いつでも拠点を切り替えられるようになり、これまで以上に安全性・安定性ともに高いレベルでサービスを提供できる体制となりました。次なるステップとしては、当社システムの安全化対策はもとより、ユーザーの日々の業務が無事に終了するところまでを意識したサービスを目指していきます。

 当上半期の売上高は、前年同期比1.1%増となりました。ネットワーク基盤の刷新に合わせて実施した第9次料金値下げに伴い、売上の伸び率は一時的にスローダウンしていますが、EDI通信処理データ量は確実に伸びています。特に料金値下げ以降、既存ユーザーのEDI接続が増加しており、EDIによるコスト削減効果が得られる対象範囲が拡大していると推察しています。

 一方、システム、人材および調査研究等への投資を継続させており、営業利益、経常利益は前年同期比で微減益となりました。また、前期に計上した関係会社株式売却益等が今期はないことから、四半期純利益は減益となりました。

業界のさらなる発展に向け、ともに課題に向き合う

 昨秋は、台風や地震といった自然災害が頻発し、日用品・化粧品等の消費財流通業界全体が大きく影響を受けました。国内消費の一時的な落ち込みに加え、関西国際空港や新千歳空港の閉鎖等により、近年増加傾向にあったインバウンド消費もスローダウンしました。その結果、昨年9月の業界全体の売上は前年割れとなり、当社も創業以来初めて、通信処理データ量が前年を割り込むことになりました。幸い10月以降は災害の発生もなく客足が戻り、インバウンド消費も回復していますが、今後も自然災害は不可避であり、業界全体として早めに対策を講じる必要も出てくるのではないかと考えています。

 また、人手不足や働き方改革の推進により、物流機能を維持しつつ、更なる効率化が求められる時期にさしかかってきています。当社としても、業界全体にかかわる優先課題として、新たに物流問題を共同研究する場を提供し、中立的な立場でその解決に協力していきたいと考えています。

「プラネットビジョン2025」の進捗トピックス

企業間取引における業務効率の追求

 基幹EDI、「MITEOS(ミテオス)」による接続先が拡大し、また「販売レポートサービス」の利用も増え、業務効率の追求を非常にバランスよく進めることができています。

 主に中小メーカー・大手卸売業間での利用を促進している「MITEOS」は、新たに機能を追加し、卸売業主催によるメーカーへの説明会が開催されたことで、認知度が高まり、新規に利用を開始するメーカー数が増えました。

 昨秋にサービスをリニューアルした「販売レポートサービス」は、必要なメニューだけを選べる料金体系としたことで、新規利用メーカーが増えているほか、すでに利用中のメーカーにも高評価をいただき、非常によい手応えを得ています。この「販売レポートサービス」はインフラ基盤を増強したことにより、大量データをさらに安価に蓄積できるようになったため、販売データ全体の伸長に貢献してくると見込んでいます。

 また、NTTの「INSネット デジタル通信モード」の提供が2024年1月に終了予定に伴い、基幹EDIの主要な通信手順である「全銀TCP/IP手順」が利用できなくなることに備え、昨年2月にインターネット手順の「JX手順」を追加しました。ユーザーに対し、各社のシステム更新のタイミングで切り替えをしていただくよう案内を始めています。当社ではデジタル証明書を必須とし、インターネットを使ってより安全な通信を行えるようにしています。また、2019年秋に予定されている消費税軽減税率制度への対応は順次実施していきます。



企業間コミュニケーションの活性化

 「ユーザーに寄り添い、共に学び成長する場」として発足した「流通の次世代を語る会」は3年目を迎えました。製造や流通にかかわる若い世代を中心に、メーカー12社、卸売業4社の計16社、26名に参加いただき、「未来の店舗」「未来の在庫管理」をテーマにグループで議論を深めています。

 第2期「インバウンド研究会」では、インバウンド消費のメカニズムが十分に解明されていない中、メーカー・卸売業の参加メンバーと共に、店頭を中心としたフィールドワークを行いました。地道な調査から得られた知見を参加メンバーが各社に持ち帰り、役立てていただけていると感じます。なお、4月から始まる第3期研究会では、中国のソーシャルバイヤーとの交流も加え、インバウンド消費の変化に迫ります。また、去る3月には「中国市場の構造変革の本質」と「インバウンド市場の今後」をテーマとした特別セミナーを開催し、約150名に聴講いただきました。



流通における情報活用の推進

 2020年オリンピック・パラリンピック大会に向けた多言語対応協議会小売プロジェクトチームが昨年12月に、「小売業の多言語対応ガイドライン」を公表し、「Mulpi(マルピ)(※)」が「商品説明分野における多言語対応」のツールとして掲載されました。今後は、サービスの普及と店頭での活用を促進していくフェーズに入っていきます。当社の商品データベースからは565メーカーの商品情報を「Mulpi」に連携しているほか、OTC医薬品、酒類加工食品のデータベースも連携し、あわせて約13万アイテムの多言語表示が可能となっています。


 ※一般財団法人流通システム開発センターにより提供されている多言語商品情報提供サービス。スマートフォンで商品バーコードを読み取ると、商品情報が多言語で表示されるサービス。

新たなる価値創造における取り組みの進展

 8月1日付で大幅な組織改正を実施しました。次世代を担う新しい部長が誕生し、プラネットビジョン2025を具体的に前進させる体制ができつつあると感じています。

 新たなサービスを生み出すには、今現在の延長線上で未来を考えるのではなく、まず自由な発想を持って流通の未来や理想を描き、そこから逆算して現在を考えることが必要です。そこで現行のサービスとは切り離した新しいサービスを考える組織として、スマートプラットフォーム企画部を設置しました。流通の未来において、標準化が必要な分野を見つけ出し、サービス化を模索しています。

 また、「宅配のラストワンマイル」イノベーションへの投資として、お買い物代行サービス「Twidy(ツイディ)」を運営するダブルフロンティア株式会社への追加出資を行いました。

中国越境取引における現在の状況

 中国越境流通プラットフォーム事業を手掛ける合弁会社の上港EDIチャイナトレーディングは、一般貿易で日本製品を流通させ、中国で新しい市場を作っていくという本来の設立目的に沿う取り組みには課題があるものの、業務系販売を主体としたビジネス等を通じて、まずは企業としての基礎固めをしています。

 また、2019年1月1日に施行された中国電子商取引法(中国EC法)により、中国向けに越境ECで販売する商品に対して、必要な申請や認証の取得が義務付けられるようになるなど規制が強化されました。これにより、日本で買い付けした商品を転売する個人の代理購入者によるインバウンド消費が減少することとなりました。今後、一般貿易が加速する可能性はあると見ており、引き続き、日中流通インフラの整備に向け、粘り強く、地道に取り組みを進めていきます。

株主の皆さまへのメッセージ

 第34期の通期業績は、外部環境によるマイナス要因がありながらも、引き続き、EDIの通信処理データ量は堅調に伸びると見込んでおり、増収を計画しています。利益については、前期に実施したシステム投資の減価償却が始まったほか、消費税軽減税率対応にかかる費用を計上することから、減益となる予想です。引き続き、バランスよく、未来への投資を継続的に実行しながら業績の維持に努め、増収が続く限り連続増配にはこだわりたいと考えています。

 安全性・安定性・スピード・大容量を備えた業界インフラ基盤のさらなる活用の提案を通じて、より多くのユーザーの皆さまの業務効率を実現させることで、業界のさらなる発展に貢献してまいります。

 株主の皆さまにおかれましては、引き続きご支援のほどお願い申し上げます。
                                           2019年1月