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意識調査 Fromプラネット

2022.04.25

暮らし

Vol.179 外出する時に持っていく物に関する意識調査

外出時に持ち歩くアイテムを“大解剖”
〜20代女性の3割が“必ず持ち歩く”のは〇〇〇〇〜

 国内1,400社超が利用する日用品流通の情報基盤を運営する株式会社プラネット (所在地:東京都港区、代表取締役社長:田上正勝) は消費財や暮らしにまつわるトピックスをお届けする 『Fromプラネット』 の第179号として、外出する時に持っていく物に関する意識調査の結果をご紹介します。未掲載のデータ提供や当社担当者が解説を差し上げることもできますので、お気軽にお問い合わせください。
バックナンバー https://www.planet-van.co.jp/news/from_planet.html

コロナ禍以降、女性の4人に1人が外出時の荷物が「増えた」

 財布に自宅のカギ、スマホ…誰しも外出の際に必ず持っていく物があるでしょう。コロナ禍以降の外出スタイルの変化やリモートワークの定着など、外出時に持っていくアイテムにも変化がありそうです。そこで今回は、外出の際に持っていくアイテムについて、いろいろと調べてみました。
 「主に自動車で移動するのでバッグは不要」という人もいるでしょうが、バッグに荷物を収納して外出するのは一般的なスタイルです。そこでまず、【日常の外出時にバッグを持っていくか】をたずねました(図表1)。その結果、4分の3が「必ず持っていく」(「2つ以上」+「1つ」)と回答。男女別では、女性の9割以上が「必ず持っていく」としており、このうち「2つ以上」も1割にのぼります。片や男性では、「必ず持っていく」は約6割と女性より30ポイント以上低いうえ、「持っていかない」も1割超と、男女間で傾向に大きな差がみられました。【荷物の量】をみると(図表2)、「多い」は全体では19%ですが、男性10.9%・女性27.1%と男女間で16ポイント以上の差があります。性年代別でみても(図表非掲示)、男女とも年代が低いほど「多い」の比率が高い傾向がみられ、特に20~40代女性では約3割にのぼりました。外出の際、女性は「多くの荷物をバッグに入れて」、男性は「荷物は少なく身軽に」という人が多いと言えそうです。


表1
表2

 コロナ禍前後の持ち歩く荷物の変化についても、たずねてみました。【荷物の量の変化】では(図表3)、72.6%が「変わらない」としましたが、「増えた」(「少し増えた」を含む)22.5%、「減った」(「少し減った」を含む)5.0%と、4分の1が増減を感じています。特に「増えた」は男性17.3%に対し女性27.7%と10ポイントもの差があります。なかでも女性の30・40代と60代以上では「増えた」が3割前後にのぼりました(図表非掲示)。
 具体的に【持っていく頻度が増えた物】はなにかをみてみると(図表4)、やはり「マスク」が60.5%でトップ。男女別では男性65.3%・女性56.4%と女性のほうが低いのは、コロナ禍前からマスクを持ち歩いていた人が多かった、ということでしょうか。2位以下も「除菌ジェル・消毒液」「除菌シート」「ウェットティッシュ」とコロナ対策品が顔をそろえました。この3アイテムいずれも女性のほうが高率になっており、特に除菌アイテムは液体・シートともに女性が10ポイント以上上回りました。外出時も女性はコロナ対策に余念がないようです。


表3
表4

財布、スマホ、カギ、マスク…外出時の必需品は?

 次に、アイテムごとに外出時に持ち歩く頻度を詳しくみてみましょう。
 まず【日用品・身だしなみ用品】では(図表5‐1)、“必ず持っていく物”として68.8%と最も多くの人が挙げたのが「マスク」というのは納得ですね。「ティッシュペーパー」も53.9%と過半数の人が持ち歩いていました。以下、「ばんそうこう」「ウェットティッシュ」「リップクリーム」がいずれも2割超、これに「除菌ジェル・消毒液」「除菌シート」のコロナ対策品が続きました。除菌グッズでは、シートよりもジェル・液体品のほうが支持を集めたのは、使用後にごみが出ないなどの手軽さからでしょうか。男女別にみると、「目薬」以外の各アイテムで女性が男性より10ポイント以上上回っています。男性は、外出先でも簡単に入手できることから、日用品については「外出先で必要になったら買おう」と思っているのか、はたまた必要性をあまり感じないのか、興味があるところです。
 “季節によって持っていく物”では、夏の「汗拭きシート」16.7%と冬の「カイロ」16.2%が僅差で並び、以下、乾燥対策の「ハンドクリーム」「リップクリーム」が続きました。性別トップは、男性が「汗拭きシート」、女性ではわずかに「カイロ」が上回りました。カイロを女性年代別にみると(図表非掲示)、20代が26.7%と男性を含めた全年代で最高であるなど、40代以下で特に高値となりました。冷え対策のほか、おしゃれで薄着をする時などにも使うのでしょうか。


表5-1

 【日用品・身だしなみ用品以外】のアイテム(図表5-2)をみると、“必ず持っていく物”は「財布」「スマホ・携帯電話」「家のカギ」がそれぞれ7割超というのは納得ですね。これに続く「ハンカチ、タオル」60.4%も、コロナ禍でエアータオルが使用禁止の施設が増えたことなどが背景にありそうです。「エコバッグ」45.8%は2020年7月のレジ袋有料化以降バッグに常備している人が多いのではないでしょうか。同アイテムを性別でみると、女性が男性を38ポイントも上回っているのは、女性の方が日常的な買い物の頻度が高いことを反映しているのでしょう。男性のほうが上回るのは「腕時計」と「メガネ・コンタクトレンズ」というのは興味深いですね。
 “時々もっていく物”では、男女ともにトップは「折り畳み傘」に。天気予報で雨マークがあったら出がけにバッグに入れる、ということなのでしょう。以下、「マイボトル」などの飲料、「充電器、モバイルバッテリー」など、外出の目的や移動距離に応じたアイテムが上位に並びました。


表5-2

“持ち歩くアイテム数”、荷物が多い人は少ない人の倍以上!

 外出時に必ず持っていく物は、年代や性別によっても異なるでしょう。そこで図表5と同じデータを「外出時に必ず持っていく物」の切り口で属性別に集計。各属性で50%以上を“マストアイテム”、30%以上50%未満を“高頻度アイテム”として、女性年代別(20・40・60代)と荷物の量別に“バッグの中身”を探ってみました(図表6)。
 女性の年代別では、全年代で共通のマストアイテムは「財布」「家のカギ」「スマホ・携帯電話」「マスク」「ハンカチ、タオル」の5つ。40代と60代ではこれに「ティッシュペーパー」と「エコバッグ」が加わります。高頻度アイテムとしては、20代では40・60代のマストアイテム2つに加え、「リップクリーム」「鏡」「メイク直し用品」の身だしなみ用品というのは納得ですが、少し意外なのが「イヤホン、ヘッドホン」。同アイテムは20代女性が同男性(22.7%)よりも高く、性年代別でも最高となっています。一方で高齢層の60代では「文房具」「メガネ・コンタクトレンズ」のほか、「ばんそうこう」「ウェットティッシュ」「除菌シート」と日用品を複数持ち歩く傾向がみられ、心配性な一面がうかがわれます。マストと高頻度を合わせたアイテム数は、20代11、40代9、60代12と世代間でそれほど変わりませんが、その中身には大きな差があることがわかりました。
 荷物の量別にみてみると、マストアイテムは「財布」「スマホ・携帯電話」「家のカギ」「マスク」は共通していますが、“多い人”はこれに「ハンカチ、タオル」「ティッシュペーパー」「エコバッグ」が加わります。高頻度アイテムは、“少ない人”では3アイテムにとどまりますが、“多い人”は実に10アイテムに。マストと高頻度の合計でも、“多い人”17に対して“少ない人”7と、両者間には10アイテムもの差がありました。荷物が少ない人は、スマホの機能で代替する(文房具、腕時計など)、使用頻度が高くない、外出先で購入可能な物は持たない(ばんそうこう、ウェットティッシュ、常備薬など)傾向がうかがわれ、これが荷物を減らすコツとも言えそうです。


表6

持ち歩く物は“コンパクトさ”が最優先

 外出時に持っていく物には、それなりの“こだわり”があるはず。そこで、外出時に持っていく物を選ぶ際のポイントについてもたずねてみました(図表7)。
 45.9%と最も多くの人が挙げたのが「コンパクトさ」。“荷物をなるべく少なくしたい!”という意向が働いてのことでしょう。これに、「機能性」と「軽さ」が各4割で続きました。やはり“小さくて軽い”ことに加え、“使い勝手がよい”アイテムが好まれるようです。また「価格」を重視する人も約4分の1にのぼりました。
 男女別では、男女とも「コンパクトさ」がトップというのは共通ですが、これ以下をみると、男性は2位「機能性」、3位「軽さ」なのが、女性では両者が逆転しています。図表2でみたように、女性は男性より荷物が多い傾向があるうえ、男性に比べて体格が小さいことから、荷物の重さを抑える点からも“小さくて軽い”アイテムを選ぶ傾向が強いのかもしれませんね。また、「デザイン」も女性は22.9%と男性を11ポイント上回るほか、「素材」「色」がともに16%台、「好きなブランドの物」も10%であることからも、アイテムの“見た目”を含めて女性は男性に比べて“こだわり”が大きいことがうかがわれます。


表7

つい増えがちな荷物を減らすには…?

 最後に、外出時の持ち物についての“こだわり”や、コロナ禍前後での変化などについて自由に書いてもらいました。「あれも、これも…」と荷物が増えてしまう“心配性”の人や、最小限の物しか持ち歩かない“ミニマリスト”など、さまざまな声が寄せられました。コロナ禍以降はやはり除菌アイテムを持ち歩くようになった一方で、マスクの恩恵(?)で女性ではメイク直し用品の持ち歩きが減ったなど、増えた物・減った物両方が挙げられました。バッグを小型化したり、バッグの中身を見直したりで、荷物を減らす努力をしている人も少なくなく、荷物はある程度意識しないと、どうしても増えてしまうものなのかもしれませんね。

《 外出時に持っていく物への“こだわり”、コロナ禍前後の変化など 》

【やっぱり増えてしまう…私の荷物】
● 東日本大震災を経験してから、出かける時はすぐに動けないことも考えて、処方薬やお薬手帳、時にはアメなど、色々な物を持っていくようになった。(女性・60代)
● 子供がまだ小さいので、一緒に出かけるときは着替え、オムツ等かなり荷物が多い。そのせいか、自分1人で出かける際にも癖でついつい荷物が多くなってしまう。(女性・30代)
● 小さいバッグを買っても、サブバッグを持ってしまったり荷物が減らせない(女性・40代)
【荷物を減らす…こんな工夫】
● 出先で買える物については基本的にそこまで拘泥(こうでい)しないようにした。持ち歩くことがストレス。最悪、財布、スマホ、マスクがあれば、なんとかなると思っている。(男性・50代)
● 色々あれもこれもと私も入れたがる方だが、結局荷物が大きく重くなってしまうので、消去法で減らしていき荷物を小さく出来るだけ軽くする努力をした。(女性・50代)
● 誕生日プレゼントでもらった小さいバックに変えたので、持っていく物を厳選するようになった(男性・20代)
● できるだけコンパクトに、持つ物を少なくしたいので、結構な回数カバンの中を整理する。(女性・60代)
● 昔は本を複数冊持ち歩いていたが、スマホに電子書籍が普通になって、その分だけ荷物は減った。(女性・50代)
● バッグインバッグを使うようになってから、その中に収まるように持ち物を取捨選択できて、コンパクトになった。(女性・50代)
【コロナ禍で、荷物は増えた? 減った?】
● 除菌ジェルと除菌シートのほか、頻繁に除菌するため手がかさつくのでハンドクリーム、季節によっては日焼け止めも持ち歩くので、手につける物だけで3点になる。さらに予備のマスクとマスクケースも持ち歩くので、荷物がどんどん増えている気がする。(女性・50代)
● コロナ禍以降は他人から物を借りるのも憚られるので、念には念を入れて準備するようになり、結果的に不要な物でも持ち運ぶことになった。
(女性・20代)
● コロナ前は外出時にカフェなどに立ち寄って作業をすることがあったので、よくノートパソコンを持ち歩いていたが、コロナ後は外出先での作業が減ったため持ち運ぶ機会が減った。(男性・40代)
● マスクをずっとしているので化粧直しをしなくなり、ファンデーションはサンプル品、口紅は持たずリップクリームにしたら、ポーチが軽くなった。(女性・60代)
● コロナ禍以降はマスクの予備とアルコール除菌できる物を持ち歩くようになったが、逆にそれまで持ち歩いていたが不要と判断したものは減らした。(男性・50代)
【私の “マストアイテム”】
● ビニール袋は必ず持ち歩く。コロナ禍でゴミ箱がない施設も多いし、何かあった時に役に立つ。肉や魚を購入した際は汁や血がエコバッグにつくのが不安なのでビニール袋を使う。(女性・20代)
● トイレなどで手を洗いたい時に石鹸がない時があるので、紙石鹸を持ち歩くようになった。(女性・50代)
● コロナ禍以前は小さめのハンドタオルを持ち歩いていたが、衛生面を考えたら使用後に捨てることができて良いのではないかと思いはじめ、携帯用のペーパータオルを持ち歩くようになった。(女性・40代)

調査機関:株式会社プラネットによる調査企画をもとに、株式会社ネオマーケティングにて「外出する時に持っていく物」に関する意識調査を 実施。
期間:2022年3月11日~16日、インターネットで4,000人から回答を得ています。


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メーカー、卸売業、小売業がサプライチェーンとして連携し、生活者へのサービス向上を目指して進化を続ける日本の消費財流通を、情報インフラ運営で支えている上場企業(証券コード2391)です。
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