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意識調査 Fromプラネット

2022.04.11

暮らし

Vol.178 ペット(犬)に関する意識調査

ペットといえば、犬!?
〜「犬を飼っている」は10人に1人〜

 国内1,400社超が利用する日用品流通の情報基盤を運営する株式会社プラネット (所在地:東京都港区、代表取締役社長:田上正勝)は消費財や暮らしにまつわるトピックスをお届けする 『Fromプラネット』 の第178号として、ペット(犬)に関する意識調査の結果をご紹介します。未掲載のデータもご提供できますのでお気軽にお問い合わせください。
バックナンバー https://www.planet-van.co.jp/news/from_planet.html

「ペット=犬」と連想する人が7割弱

 コロナ禍で在宅している時間が増え、ペットへの関心が高まっているとされています。今回は、ペット、特に犬について、人々の意識を探りました。
 まず、「ペット」と聞いたとき、どんな動物を連想するかを聞いたところ(図表1)、「犬」と回答した人が67.6%と圧倒的多数でした。2位の「猫」と回答した人が23.7%で、「犬」か「猫」を連想する人だけで90%を超えます。
 また、犬について、好きか嫌いかを聞いたところ(図表2)、性別、年代で多少の差はあるものの、どの層においても4割前後が「好き」と答えています。「好き」と「やや好き」を合計すると、65.8%、「嫌い」と「あまり好きではない」を合計すると、14.7%です。
 多くの人にとって、犬が身近で、ポジティブな存在だということがわかります。


表1
表2

犬を飼っている人と猫を飼っている人、ほとんど差はなし

 現在飼っているペットを聞いたところ(図表3)、「犬」が12.8%、「猫」が11.2%と、犬と猫であまり差がありませんでした。にもかかわらず、「ペットといえば、犬」というイメージを多くの人が抱いているのはなぜでしょうか。
 理由のひとつは、過去の経験にありそうです。子ども(12歳以下)の頃、飼ったことのあるペットを聞くと(図表4)、「犬」が36.8%、「猫」が20.1%と、差が大きくなりました。また、「鳥」(23.5%)が「猫」を上回っていますが、男女ともに40代以降の人は「鳥」を飼っていたという人が多く、70年代の文鳥ブームなどの影響が考えられます。


表3 表4

「男性・20代」の2割が犬を飼っている

 犬や猫を現在飼っているか、子ども(12歳以下)の頃に飼っていたかを、性年代別に見てみます(図表5)。
 現在、犬を飼っている人の割合は、年齢が若いほど高い傾向にあり、「男性・20代」が21.7%で最高で、「女性・20代」も17.6%と、ほかの層と比べて高いです。
 子どもの頃に犬を飼っていた割合は、男女ともに60代以上で4割を超えているのですが、現在飼っている人の割合は、「男性・70代以上」「女性・60代」「女性・70代以上」の3つの層では10%を切っています。
 「猫」については、「犬」と比べると性年代別での差は小さいです。「70代以上」が男女ともに現在飼っている割合が最も低くなっているのは、「犬」と共通です。
 子どもの頃、犬や猫を飼っていた人の割合は、50代以上と比べて、20〜40代で低くなっていますが、ペット全般についても、男女ともに20〜40代は子どもの頃に飼っていた割合が全体平均を下回っています。


表5

犬との出会い「もらった」が最多

 次に犬を飼い始めたきっかけを聞きました(図表6)。最も割合が高かったのが「人からもらった」(44.6%)で、次が「店舗(ペットショップ等)で買った」(29.7%)でした。この2つの項目については、「人からもらった」は年代が上になるほど多く、「店舗(ペットショップ等)で買った」は年代が下になるほど多いという、真逆の傾向がありました。最近では「保護犬」という言葉をよく聞くようになりましたが、「保護犬を引き取った」ことがきっかけになった人は4.3%と、全体からするとまだ低い数字です。
 今度は逆に、犬を飼っていない人にその理由を聞きました(図表7)。
 「犬が好きではないから」という人が11.4%いるのですが、それよりも高い割合の項目が6つあります。最も多くの人が理由に挙げたのは「世話をするのが大変だから」(34.2%)でした。2位の「金銭的な余裕がないから」(24.3%)、5位の「ペット禁止の物件に住んでいるから」(15.9%)のように、環境的な要因も理由に挙げられていますが、3位の「散歩が大変だから」(23.0%)、4位の「室内飼いは大変だから」(17.3%)、6位の「しつけが大変だから」(15.1%)も上位になっていることから、飼育をためらう要因は環境ばかりではないようです。
 7位の「ペットロスを経験してつらかったから」(10.8%)は男女間の差がほぼないという点で印象的です。


表6 表7

犬の寿命は徐々に伸びている

 犬を飼わない・飼っていない理由として、「自分の健康に不安があるから」と回答した人が7.3%いましたが(図表7)、ペットを家族の一員として考えると、自分の健康も、ペットの健康もどちらも気になるものでしょう。
 飼っている犬の年齢(複数いる場合は最年長の年齢)を聞いたところ(図表8)、最も多かったのが「10~15歳未満」(27.0%)でした。
 一般社団法人ペットフード協会による「2021年全国犬猫飼育実態調査」では、犬全体の平均寿命は14.65歳となっています。同調査によれば、2010年からの約10年で、犬全体の平均寿命が0.78歳伸びているそうです。
 ペットが長生きしてくれることはありがたいことですが、人間社会の高齢化同様、犬の高齢化によって、生活習慣病や認知症への対処など、これまでになかった新たな問題が生まれています。
 また、のちほど紹介しますが、「ペットよりも先に自分の寿命が来ると思うから、新しくペットを飼うのがためらわれる」と感じている年配の人は少なからずいるようです。


表8

どうせなら大型犬を飼ってみたい?

 これまでに飼ったことがある犬種を聞いたところ(図表9・左)、「柴犬」(18.8%)、「ミニチュア・ダックスフンド」(8.8%)、「トイプードル」(7.0%)、「チワワ」(6.5%)、「マルチーズ」(5.3%)といった小型犬が上位を占めています。
 さて、「犬が好きではない」以外にも、犬を飼わない理由がたくさんありましたが、住環境や経済的な事情、家族構成など、様々な要因から、これまで飼ったことのある犬種と何の制限もない場合に飼ってみたい犬種に違いがあることが考えられます。
 実際に質問してみると(図表9・右)、たとえば、飼ってみたい犬種で12.6%の人が挙げた「ゴールデン・レトリバー」ですが、実際に飼ったことがある人は2.1%です。「ラブラドール・レトリバー」も同様に、飼ったことがある人は1.4%で、飼ってみたい人は10.0%と差があります。同じ大型犬では、「秋田犬」も少し順位を上げています。中型犬や小型犬の順位があまり変わっていなかったり、変わっていても差があまりなかったり、というのと比べると、「制限がないなら、大型犬を飼ってみたい」と考えている人は少なくないようです。


表9

ペットを迎える=家族が増える

 ペットに関する思い出やエピソードを自由回答で聞いたところ、現在進行系で「楽しい」「幸せだ」という声もあれば、亡くなってしまったペットとの思い出も含め、ペットとの絆や、家族とペットとの絆を感じさせる話が多く寄せられました。家族の一員と感じている人が多いからこそ、たくさんの思い出があり、大事にしたいという気持ちがあるのと同時に、ペットロスがつらかった、という声も。ただ、新たにペットを迎えたり、よそのペットと触れ合うことで、傷を癒している人もいます。気がかりなのが「しつけのできていないペットに迷惑をかけられてから、いい印象を持てなくなった」「無責任な飼い主を見ると、不幸なペットを生まないために、ペットショップはないほうがいいのではないか」という意見もあったこと。自分とペットの関係だけでなく、周囲や社会との関係も考えなければいけないのかもしれません。

《 ペットに関する思い出、飼い始めたきっかけ、ペットを飼う気になれない理由 》

【ペットは家族の一員】
● ペットショップで犬を抱っこしたときに飼いたいと思った。家族みんなで話し合い、協力して飼うことを決断。 犬がいると生活は規則正しくなり、散歩もするので運動にもなる。さらに家族との会話も増えた。大事な家族です。(女性・50代)
● 子どもたちが進んで猫のお世話などしてくれて、とても面倒見がよくなった。まだ小さい子供たちにもこんな一面があるのかと思った。
(女性・30代)
● 家の購入をきっかけに犬を飼い始めた。子どもが一人っ子なので、新しい兄弟ができたようだ。(男性・40代)
● 子どもは嫁に行ったが、その子が買ってきたミックス犬は今でも家にいて、孫のような存在です。(女性・50代)
● ペットショップで一目惚れして、一晩考えた末に家族に迎えた犬は、大事な家族としてたくさんの思い出ができました。今は目の前にはいませんが、近くにいてくれる気がして、次の犬を迎える気持ちになれません。 生まれ変わってまた我が家に来てくれたらいいなと思います。(女性・30代)
【ペットとの出会いはさまざま】
● 親が買ってきた犬は好みの犬種ではなかったが、今では大事な家族。(女性・20代)
● ペットショップで売れ残っていたから迎えたが、今では本当になくてはならない存在になった。(女性・20代)
● 保護猫を飼わないかと声かけられて飼い始めた。今では離れられない。(女性・50代)
● 野良猫が毎日家に来るうちに、どんどん懐いてきた。とてもかわいいし、心配だし、もう離れられなくなってしまって飼うことになった。
(女性・30代)
● 賃貸マンション住まいのため、動物を飼うことは諦めていたが、散歩中に生後間もない子猫を2匹見つけ、行きがかり上、飼うことになった。それから10年、これまでもこれからも、ずっと大切な家族。(男性・50代)
● 幼少期、一人っ子の私を不憫に思った祖父がホームセンターでウズラを買ってきてくれた。それをきっかけに鳥が好きになり、鶏やインコやカナリアも飼った。中学の頃、玄関に迷い込んできた子猫も飼った。(女性・30代)
● 昨年、15歳のチワワが虹の橋を渡り、天国へと旅立ちました。ペットロスになり、何も手に付かない毎日を送っていましたが、見かねた友人が保護猫を連れてきてくれて飼いはじめました。別れがあれば出会いもあると思えるようになりました。(女性・60代)
【好きだし、飼いたいけれど】
● 猫が好きだが、旅行が好きだし、ペット可能物件で家賃が手頃なところがなさすぎる。(女性・20代)
● 飼いたい気持ちはあるが、実際今まで飼ったことがないので、何が必要か、どれくらいお金がかかるのか、どんなことが起こるのか、どんな準備が必要か分からない。責任も重いし、おそらく死を経験しなければならないということに耐えられない気がする。(女性・30代)
● ペット関係のお仕事をしている知人がいて、無責任に飼いはじめる人の話をたくさん聞いた。自分がちゃんと面倒を見られるのか考えると、私には飼えない。(女性・30代)
● 今までいた犬との思い出は大切な宝物です。犬を飼いたいと思うけれど環境と自分の年齢を考えると無理なので、身近に短期のレンタルがあったら本当にいいと思います。(女性・60代)

調査機関:株式会社プラネットによる調査企画をもとに、株式会社ネオマーケティングにて「ペット(犬)」に関する意識調査を実施。
期間:2022年3月3日~7日、インターネットで4,000人から回答を得ています。


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