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意識調査 Fromプラネット

2020.12.14
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暮らし

Vol.147 年末年始の過ごし方に関する意識調査

コロナ下の年末年始は“外出控えて自宅で”が主流に
~8割が休暇は“例年と変化なし” 初詣も “近場”志向~

 国内1,400社超が利用する日用品流通の情報基盤を運営する株式会社プラネット(所在地:東京都港区、代表取締役社長:田上正勝)は消費財や暮らしにまつわるトピックスをお届けする 『Fromプラネット』 の第147号として、年末年始の過ごし方に関する意識調査の結果をご紹介します。未掲載のデータもご提供できますのでお気軽にお問い合わせください。
バックナンバー https://www.planet-van.co.jp/news/from_planet.html

今年の年末年始は約9割が「自宅」で過ごす

 師走に入りました。例年であれば、年末年始の予定を考えたり、帰省や旅行の手配をしたり、忘年会に参加したり…と、何かと忙しい時期です。しかしコロナ下でいつもとは違う年越し・新年を迎えることが必至の今年、どこで何をして過ごす人が多いのでしょうか。そこで今回は、年末年始の過ごし方について、例年と今年の比較を中心に調査しました。
 まず、年末年始をどこで過ごすか、一番長い時間を過ごす場所を聞いてみました(図表1)。その結果、やはり「自宅」という人が圧倒的多数を占め、次いで遠方や近隣の「自分または配偶者の実家」となりました。これを例年と今年で比較すると、「実家」の立地別では「近隣」ではそれほど変化がありませんが、「遠方」では例年7%→今年3.7%とほぼ半減しています。今年は遠距離の移動を伴う帰省を避ける傾向が強いようです。一方で「自宅」とした人は82%→88%と増加しており、例年になく自宅で年越しを迎える人が多い、という結果になりました。
 長い休みが取れる年末年始は例年、旅行をする人も多い時期ですが、今年はどうでしょうか。「国内旅行」とした人は、“Go To効果”もあってか2.3%→2.1%と例年並みに踏みとどまりましたが、「海外旅行」は0.8%→0.2%に減少。年末年始の風物詩である、スーツケースを手にした家族連れや若者の姿を見かけることは、今年は少なそうです。


表1

政府などの呼びかけあっても、約8割が「休みは例年通り」

 今年の年末年始の休暇は、政府などが1月11日までの取得期間延長や分散取得を呼びかけています。こうした動きを受けて、実際に休暇の日数や時期に変化があるかを聞いてみました(図表2)。その結果、「正月休みを長く取る」「正月休みをずらす」といった、休みの長さや時期を調整する予定の人は13%あまり。一方で「特に変わらない」が78.3%と、例年どおりの人が大半のようです。また、「外出や帰省・旅行の予定をずらす」といったように、混雑を避ける行動をとる人も一定数いるようです。
 職業別でみると、会社役員・経営者と会社員で「正月休みを長く取る」が相対的に多くなっています。ある程度休みが調整可能であったり、この機に有給休暇を利用しようという人も多いのかもしれません。


表2

今年の年末年始は“外出控え傾向”が鮮明に

 年末年始の買い出しや、イベント・ライブなど、年末年始は出かける機会が多いもの。そこで、年末年始に行くところについて聞いてみたところ、やはり今年は例年とは様相が大きく異なるようです(図表3)。
 「初詣」「年末の買い出し、初売り」「実家や親戚への挨拶」は年末年始の“定番イベント”、この3つを軸に用事を組み合わせるという人も多いでしょう。ですが、今年はこれら3イベントを予定している人の比率はいずれも例年より大きく低下しており、特に「初詣」と「商業施設、商店街」に行く人は10%ポイント以上の差と、混雑する“密”な場所を避ける傾向が強く表れています。また、「忘年会・新年会」も8%ポイント以上低下しているのをはじめ、「映画館」「テーマパーク」「ライブ・イベント」といった娯楽関係も軒並み比率が下がっています。その一方で、「特にどこにも行かない」は12%ポイント以上増加と、“外出控え傾向”が鮮明な結果になりました。
 性・年代別でも、全カテゴリーで外出控えの傾向が強くみられます。年代別で唯一「商業施設、商店街」が行き先トップの“お買い物好き”な20代でも、今年は例年より11%ポイント低下と自粛傾向に。また「忘年会・新年会」を年齢別にみると、例年行く人が50代以下で8~12%なのに対し、60代・70代以上では約15%と、意外にも高齢層のほうが高率になっています。ですが、今年行く予定とした人は60代・70代以上でも5%程度に低下しており、減少幅は若年層より大きくなっています。今年は全世代で“宴会は自粛”が徹底されているようです。


表3

初詣も分散傾向、2割は“いつ行くか決めていない”

 上述のように、コロナ下でも3割の人が訪れる初詣。大晦日の夜中から“二年参り”をする人、他の用事に合わせてお参りする人など、参拝のタイミングは様々でしょう。そこで、いつ初詣に行くかを聞いてみました(図表4)。元日(「大晦日から年明けにかけての夜中」~「元日の夕方~夜」の合計)とした人は例年では約半数なのに対し、2021年は43%に。三が日中(1月1~3日)でも78%→68%と10%ポイント低下。この一方で、三が日を除いた松の内(4~7日)は7.8%→9.3%と増加しており、初詣も混雑が予想される日を避けて分散する傾向が見て取れます。とはいえ、2021年については「特に決めていない」人が2割と例年より多くなっています。混雑状況をみてから参拝に行くつもりの人や、いつ行くか決めかねている人が多いということなのでしょうか。


表4

2021年の初詣は“密を避けて近場でさっくり”が主流に

 初詣というと、有名な寺社に大勢の参拝客が列をなしている光景が思い浮かびますが、コロナ下の2021年は訪れる神社仏閣に変化はあるのでしょうか。例年および2021年に初詣で行く神社仏閣を聞いたところ(図表5)、「自宅から最も近い寺社」が3%ポイント増加。一方で、“密”を避ける意味からか「自宅周辺で最も大きい寺社」「テレビや新聞でニュースになるような寺社」、帰省・旅行を予定している人が減ったのを反映してか「帰省先・旅行先の寺社」はいずれも例年より低下しています。
 初詣での感染対策についても聞いたところ(図表6)、「マスク着用やソーシャルディスタンス、除菌に気を付ける」が約7割と最多に。以下、「混雑する時期や時間帯を避ける」「参拝が終わったらすぐに帰宅する」「参拝者が多い寺社への参拝をやめる」が続きました。今年は“密を避けて近場でさっくり初詣”が主流になりそうです。


表5
表6

初詣ではお賽銭を奮発? やっぱりお参りは“リアル”に!

 初詣にはお賽銭がつきもの。「お正月だから普段より多めに」という人や、「ご縁=5円」と験を担いだ額を納める人もいるでしょう。そこで、2021年の初詣のお賽銭の額について聞いてみました(図表7)。3割と最も多かったのは「51円~100円」、次いで「101円~500円」が2割と、半数の人が「51円~500円」を予定しているようです。一方で、普段通りということか、「10円以下」も17%となりました。
 2021年の初詣では混雑緩和や感染予防の意味合いなどから、12月中に初詣を済ませる「幸先詣(さいさきもうで)」や、手水所で使う柄杓(ひしゃく)を持参する「マイ柄杓」を推奨する動きもあります。こうした新しいサービスの利用意向を聞いたところ(図表8)、利用してみたい人が最も多かったのは「幸先詣」で、以下「お守り、御神札、縁起物の通販」「オンラインおみくじ」「マイ柄杓」と続きました。「キャッシュレスお賽銭」が6位というのは、キャッシュレス決済が浸透しているなかで意外に低い気もしますが、「硬貨をお賽銭箱に投げ入れなければ、ご利益が得られない」という思いもあるのでしょうか。各項目とも利用意向が1割前後にとどまっているのも、同様に「初詣は“リアル”に参拝したい」ということの表れかもしれませんね。


表7
表8

コロナ下では静かな年末年始に…?

 最後に、今年の年末年始の予定や、コロナ下の年末年始に向けて感じていることなどを教えてもらいました。やはり、帰省や外出を取りやめたり控えたりする人が多い一方で、「例年と変わらない」という人も。実家のご両親とのビデオ通話に挑戦したり、家族団らんの機会にしようという前向きな回答もありました。誰もが初めて経験するコロナ下の年末年始は、例年と比べて混雑や人出が少ない、静かなものになりそうです。

《 今年の年末年始の予定、年末に向けて感じること 》

【外出、帰省などを控える】
● 現在の状況は第3波と言われているので、感染しないように外出は極力避けるつもりだが、やむを得ない場合は万全の態勢で出かけようと思う。これを機に実家の両親とはビデオ通話を試みようと思う。(女性・50代)
● コロナで例年のように、初詣をして、初売りに行って、などという行動ができそうにないので、(初詣は)早朝のあまり参拝客がいない時間帯にさっと参拝して帰ろうと思っている。(男性・40代)
● 特に予定はないが、忘年会・新年会等は今年は参加しない、行わない予定。本来1年で最も収益が見込める時期になる飲食店が多い中、廃業・倒産に追い込まれる企業も出てくるのではと懸念しています。(男性・40代)
● 実家への帰省と親戚への年始挨拶を取り止める。現在の家で過ごす初めての正月になりそう。(男性・50代)
● (夫婦)共に両親が高齢なので年始の挨拶もやめようかと思っているのですが、姪っ子や甥っ子へのお年玉をどうしようかと悩んでいます。(女性・40代)
【ゆっくり過ごします】
● 毎年お正月は仕事中心の生活だったけれど、コロナのおかげというか、今年は家族とゆっくり過ごすことができそう。ただ仕事がないので収入もなくなるし、そこは痛手かなと思う。(女性・40代)
● 子どもが大きくなり、例年はなかなか時間が合わなかったので、この機会に家族との団らんを充実させたい。(男性・40代)
【Go To悲喜こもごも】
● 義母が亡くなり、大の苦手だった義実家新年会がなくなって3年目です。今年は年末に息子がGo Toでよいホテルを取ってくれたとのことで楽しみです。(女性・60代)
● コロナ禍だからこそ普段は行かない地元でと思ったら、首都圏から車で数時間ということもありGo Toのせいで県内の温泉施設などがすぐにいっぱいになってしまった。(女性・20代)
【例年通りに】
● 例年に同じ。正月元旦は、家でおせち料理を肴に、美味しい日本酒を飲む。(男性・70代以上)
● 例年のごとく子供、孫が揃う予定です。お互いに気を付けあって過ごそうと思っています。(女性・70代以上)
● コロナにはもう、メディアや周りのマスク姿を見てうんざりしているので、年末年始ぐらい、いつもと同じ気分で過ごしたい。(男性・40代)

調査機関:株式会社プラネットによる調査企画をもとに、株式会社ネオマーケティングにて「年末年始の過ごし方」に関する意識調査を実施。
期間:2020年11月12日~16日、インターネットで4,000人から回答を得ています。


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