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プラネットユーザー会2019

抄 録
「流通の次世代を語る会」のご報告

未来の在庫管理(1班)

松吉 誠
クラシエホームプロダクツ株式会社

技術革新による在庫の可視化で在庫の可視化で 流通各段階・宅内の欠品と過剰を解消

 画像認識やRFID、各種センサーなどの技術革新が進めば物流センターや店舗、家庭における在庫量がすべて可視化される。在庫情報は商品情報などと一元化されて「流通プラットフォーム」に蓄積され、最適な物流コントロールに活用される。需要予測の精度も向上することで納品率も飛躍的に高まる。家庭には「コンシェルジュロボット」が配置され、宅内のセンサーを通して把握した在庫状況・使用状況をもとに自動発注を行ったり、流通プラットフォーム内の商品情報にアクセスして生活者に商品提案を行ったりする。これにより欠品や過剰在庫は限りなくゼロに近づく。家庭においても欲しいときに欲しいものが手に入るため、宅内在庫は限りなくゼロになる。

「コンシェルジュ」が商品提案や自動発注を行い生活を便利に

 人口減少が進めば都市のコンパクト化、交通ネットワークの再構築が行われる。物流面では、製配販共同の大規模な物流センターが全国に数拠点設置され、そこから各地域のメイン物流センターに必要な在庫だけが自動で配送される。各地域ではメイン物流センターを中心としてドーナツ型に街が形成され、集合住宅や病院などには倉庫が併設される。家庭ではコンシェルジュに頼むだけで、併設倉庫からシューターを通して即時に商品が手に入るということも可能になる。センターや倉庫などの間の輸配送は、自動運転車が担う。買物の主流はネット通販になるが、リアル店舗も街の中に残るだろう。移動店舗やドローンも使われ、受け取り手段は生活者の住環境に合わせて多様化する。
 このような未来を実現するには、納品車両への自動積み込み技術、無人車両、宅内識別センサー・カメラなどの開発が必要になる。現在の技術の延長で実現可能なものもあれば、インフラとして官民挙げて開発に取り組むべきものもある。