第3章 小売業・卸売業間EDIに必要なデータ種の定義

第2章までの検討結果をもとに、データの定義をおこなった。結果は表3-1に示す。
また、洗い出されたデータ種の一覧は、表3-2に示す。

表3-1 小売業・卸売業におけるEDIデータ種の定義
項番 データ種 データ方向 データ種機能定義
1 新商品データ 小売業←卸売業 データの内容としては、商品コード,商品名,商品分類コード,商品サイズ,重量,入数,発売開始年月日,発売中止年月日,販売価格などがある。
2 商品データ 業界マスター←卸売業
業界マスター←メーカー
業界マスター←小売業
小売業←卸売業
メーカーから業界商品マスタへの商品情報の登録,削除,訂正する機能をもつ。
卸売業の自社ブランド商品についても同様。
また、メーカー,卸売業から送信先小売業を指定し個別に商品情報を連絡する機能も持たせる。商品データの内容については、新商品データと同じ。
3 商品検索データ 業界マスター←卸売業
業界マスター←メーカー
業界マスター←小売業
商品コード,商品名,価格,サイズ,商品分類コード,新商品の発売時期,商品の廃番時期などの業界商品マスタへの問合を行う。
4 商品検索回答データ 業界マスター→卸売業
業界マスター→メーカー
業界マスター→小売業
商品検索データに対して業界商品マスタの内容を回答する。
5 商品情報検索データ 小売業→卸売業 新商品,商品,商品カタログ,商品イメージデータの問合を行う。
6 商品イメージデータ 業界マスタ←卸売業
業界マスタ→小売業
小売業←メーカー
小売業←卸売業
商品イメージを登録したもの。
フェース区分毎に登録された商品イメージデータは棚割情報などと併せて使用する。
7 商品カタログデータ 業界マスタ←卸売業
業界マスタ→小売業
小売業←メーカー
小売業←卸売業
商品カタログをオンラインにて照会,保存できるようにしたもの。
カタログデータにはテキストデータのみならずカタログ掲載の写真や図もイメージデータとして含まれる。
8 見積条件案内データ 小売業←卸売業 小売業の購入予定商品を対象に商品コード,商品名,見積価格などを連絡する。
その他数量条件や特約条件なども対象となる。
9 契約条件案内データ 小売業→卸売業 見積条件案内データを小売業が検討し、商談の確定内容を送付する。
10 特売企画提案データ 小売業←卸売業 小売業における特売企画提案の連絡を行う。 小売業特売企画条件確認データへの回答と、卸売業独自の特売企画の提案を含む。
11 特売企画確認データ 小売業→卸売業 卸売業から小売業における特売企画条件の確認と卸売業への小売業特売企画条件の確認依頼を含む。
12 棚割データ 小売業←卸売業 卸売業で提案する棚割データを送る。 データの内容は陳列台帳,棚割表などを構成する項目となる。
13 陳列データ 小売業→卸売業 小売業が確定した陳列情報を送る。 (卸売業が発注提案に利用する。)
14 消費者動向データ 小売業←→卸売業
業界DB→小売業
業界DB←調査会社など
調査会社などが収集した消費者の購買データ、その他のコーザルデータなどを小売業に情報提供する。 現段階においては特にフォーマットを規定しない。